モロッコロケの空耳あるある

今日はモロッコのお話です。モロッコの街には人々の生活に欠かすことのできないスーク(市場)があります。規模に大小はあれど、日用品や生鮮食品から、家電、観光客に人気の民芸品に至るまで品揃えは豊富で、何でも揃うと言う意味では、エキゾチック版ショッピングモールのようなものです。テレサーチコーディネーターも、ロケの合間にスークでお買い物するのが大好き。スークの奥へと進めば進む程、ローカル度が増すのですが、この旅情がたまらないのです。
スークでは、値段はあってないようなもの。買い物の度に値段交渉が必要です。面倒くさいと言えば面倒くさいのですが、道端で学んだ現地の言葉を試すには、もってこいの場所でもあります。
ある日、スークを歩いていると、なんだか聞きなれた言葉が耳に飛び込んできました。
「サバー!アージ!」
鯖?鯵?魚のスークに居るわけでもあるまいし、そもそもここはモロッコです。
するとまたもや、「サバ!アージッ!」
空耳ではありません。スークのおじさんが、光りものの魚の名前を日本語で連呼しています。
実は、モロッコの日常会話で、“サバ”は、「元気?」、“アジ”は「こっちにおいで!」という意味なのだそうです。なんたる偶然。
モロッコは、旧フランス植民地という歴史的背景により、アラビア語に加え、フランス語が広く使われています。なるほど、“サバ”はフランス語のあいさつ“Ça va ? ”だったわけです。“アジ”はモロッコ方言のアラビア語です。気づけばいたるところで、モロッコのお母さんたちが子供に「アジ!」と言っています。寿司屋みたいな空耳ですね。
ちなみに、スペインで、「アホ!」「バカ!」と聞こえてきても、過剰反応しないでください。スペイン語で「アホ」はニンニク、「バカ」はウシという意味です。市場やレストランではよく出てくる単語ですので、要注意です。
海外ロケでの空耳あるある。次は、一緒に体験しましょう。